旧古河庭園の秋バラ2回も行きました!見頃・アクセス・見どころをご紹介

はなさんぽ

旧古河庭園では、洋館の前に広がるバラ園で、よく手入れされたバラの花を楽しむことができます。庭園内の洋館や日本庭園も見ごたえがあります。
私は旧古河庭園が大好きで、2024年には2回も秋バラを見に行きました。

この記事では、次のことを書いています。

この記事では、旧古河庭園の秋バラについて
・見頃時期
・アクセス
・見どころ
などについてまとめました。

旧古河庭園の秋バラ 見頃時期・開花状況

古河庭園では、秋バラの見頃に合わせ、「秋のバラフェスティバル」を開催しています。
2024年の開催時期は、令和6年10月5日(土)~11月8日(金)でした。

旧古河庭園のエックス(旧ツイッター)では、開花状況を詳しく伝えています。
2024年度の投稿を見てみます。 

2024年旧古河庭園のエックス(旧ツイッター)

2024.10.4
開花したバラは少な目ですが少しずつ咲き始めている。見頃は10月中旬の予想。

2024.10.11
65種類が開花。見頃入りは来週ですが、庭園散策にお出かけください。

2024.10.18
今朝、旧古河庭園の #バラ は81種類開花し、ついに見頃になりました‼

2024.10.25
この週末もバラの見頃で楽しめます

2024.11.1
今朝のバラは約100種類のうち80種類が開花し、見頃です

2024.11.8
バは見頃を少し過ぎましたが、12月上旬まで咲かせているのでまだまだ見られますよ.

2024.11.9
本日11/9(土)より「紅葉とバラ、和と洋の秋」が始まりました。バラもまだまだ咲いています

2024年は、10月18日に見頃になりました!11月9日まで咲いていたことがあわかります。

最盛期の秋バラを見るなら、旧古河庭園のエックス(旧ツイッター)のチエックがおすすめです!

旧古河庭園へのアクセス

旧古河庭園へのアクセスには、次の方法があります。

・駒込駅から徒歩12分(800m) 
・西ヶ原駅から徒歩7分(550m)
・上中里駅から徒歩7分(500m)
・田端駅から徒歩19分(1.5km) 

駒込駅から旧古河庭園

一番スタンダードなルートです。私が撮った写真でこのルートをご案内します。
※駒込駅~旧古河庭園の写真は2024年5月に撮影しました。

駒込駅から、本郷通りを歩いて古河庭園に向かいます。

駒込駅のすぐそばに、デザインが美しい駒込橋。

古河庭園を目指して、ゆるい下り坂になっている本郷通りを進みます。
本郷通りの左側は、飲食店が多い。パスタ、カレー、中華と揃っています。
霜降橋交差点の手前で、霜降橋商店街。名前といい雰囲気といい気になる。にぎわっていました。
昭和31年に発足した全長250メートルの商店街だそうです。

霜降橋で交差するのは矢田川通り。矢田川が流れていた跡です。
『東京暗渠散歩』(本田創編集 2021年)によると、矢田川(下流は藍染川)の暗渠は、にぎやかな商店街になっているそう。上流の「染井銀座商店街」、この「霜降橋商店街」「田端銀座商店街」、ぐっと下流の谷中の「よみせ通り」と続きます。

本郷通りは、今度はゆるい登り坂になります。
左側に旧古河庭園が見えてきたところで、本郷通りは左に大きくカーブ。道に沿って歩くと、旧古河庭園の正門に着きます。

着きました。ゆるい坂道はありますが、本郷通りをまっすぐ歩けばいいのでわかりやすいです。

西ヶ原駅から旧古河庭園

旧古河庭園から最も近いのが南北線・西ヶ原駅です。

本郷通りをまっすぐ2分歩けば、旧古河庭園に着きます!

本郷通りの反対側には、国立印刷局東京工場。紙幣・切手・旅券・郵便貯金通帳などの、国の印刷物を印刷しているところだそうです。

「榎本ハンバーグ研究所」がありました。人気のハンバーグレストランのようです。研究所っていう店名、惹かれます。

本郷通りの向こう側には「平塚神社」がありました。

旧古河庭園の手前には、「ココフルカフェ」。ケーキとサンドイッチで人気の店のよう。とてもにぎわっていました。二階で食べることができるみたい。

着きました!西ヶ原駅からの道のりは、平坦で見どころも多いです。

上中里駅から旧古河庭園

下中里駅はこじんまりとした駅舎でした。このあたりには、新幹線が見えるスポットもあるみたいです。

旧古河庭園までの道には、この長い坂道があってちょっと大変です。

坂道の途中からこの階段を使って平塚神社の境内に入ることもできます。

平塚神社に入ってしまえば、あとは参道を通って本郷通りに出ることができます。
坂道が大丈夫な方におすすめのルートです。

旧古河庭園の秋バラの見どころ

2024.10.5に私が撮った写真でご案内します。雨の土曜日に訪問。秋バラは咲き始めでした。

2024年10月5日の庭園です。まだまだ咲いていないのがわかります。
しかし、近づいてみると。

咲いている花もありました。

「ラ・フランス」です。雨に濡れても美しい色。ジャン・パプデスト・ギョー(フランスの育種家)作出。香もすばらしい。

こちらは「つるレディヒリンドン」です。赤味を帯びた枝と、アプリコットイエローの花の調和を楽しむ花だそうです。

洋館をバックに咲いているのは「ミスター・リンカーン」
アメリカ合衆国大統領の名を有する黒バラの名花、とありました。凛としています。

背後の洋館ですが、工事中の足場の覆いとして、洋館を実物大にプリントしたものを使っているそうです。すごいアイデアで、遠くから撮影する分には、いつもとほぼ同じ写真が撮れています。ありがたい。

2024.10.21に私が撮った写真でご案内します。晴れた平日の午後、見頃になった秋バラを楽しみました。

旧古河邸は外壁の修理中ですが、覆いがはずれている所もありました。バラと洋館の景色が美しい!


平日の午後のバラ園は、ちょうどいいくらいににぎわっていました。バラは見頃にはいったばかりで、きれいに咲いていました。

上の白いバラは、ロイヤル・プリンセス。愛子内親王に捧げられたバラで、柔らかな質感のクリームホワイトの花弁がアンティークな雰囲気のバラです。

こちらは、ピンク・ピース。優雅なローズピンクの花は、香りのバラとして人気だそう。このバラ長谷が高いので、背伸びして撮影。

こちらは、カーディナル。バラの赤色の基準となっているバラだそうです。たしかに、バラの赤だなあ、と思いますね。

こちらはメリナ。明るく気品のある赤はわずかにローズピンクを含む花だそうです。

とても好きだなと思ったのが「ヨハネ・パウロ2世」
ヨハネ・パウロ2世の偉業を称え、バチカン法王庁がバチカン庭園に植樹するために選ばれたバラだそうです。

こちらは「朝雲」。日本の「京成園芸」のバラ。京成園芸のバラがいくつかありましたかが、ほのかに日本っぽくて好きでした。

最後にバラのジェラートを食べました。晴れてきて、ベンチでのおやつタイムは最高!

2024年に2回も見に行った旧古河庭園の秋バラ。2回とも楽しみました。

旧古河庭園の歴史

旧古河邸の「旧古河邸 蔵展示室」には、設計者であるジョサイア・コンドルについての展示があり、次のように書かれていました。



イギリス生まれのジョサイア・コンドルは、24歳の時に来日。工部省営繕局顧問・工部大学校(現在の東京大学工学部)の教授となりました。工部省営繕局顧問として、鹿鳴館や旧東京帝室博物館を設計しました。工部大学校教授としては、東京駅を設計した辰野金吾や、赤坂離宮を設計した片山東熊などを育てました。親身で優しい先生だったそうです。


一度本国に帰国したあと、再び来日して、民間建築家として活躍しました。三井・三菱など財閥関係者や、旧藩主などの邸宅を多く手がけました。地震の多い日本の風土を研究して設計された設計は、防火や耐震に優れ、現在も残っているものが多いです。旧岩崎家邸宅。旧島津家本堤(清泉女子大学本館)などです。

ジョサイア・コンドルは、日本の文化に深い関心があったそうです。生け花や日本庭園に親しみ、海外に紹介する本も出しています。日本画では、河鍋暁斎に弟子入りして親しく交流しました。お互いを描いた絵が興味深い。

旧古河邸と洋風庭園は、ジョサイア・コンドル晩年の設計になります。日本文化を理解した方ならではの、和と洋が調和した設計だっとなったのでしょう。
薔薇は、ジョサイア・コンドルの祖国イングランドの国花で、自身も大変愛した花だったそうです。庭園にはバラが、邸内には多くのバラモチーフが使われています。

旧古河邸を建てたのは、古河財閥三代目当主の古河虎之助。最初は自邸として、のちには、迎賓館として利用されました。

旧古河庭園の概要

旧古河邸 

2024年秋には外壁工事中でしたが、入口付近は姿を見せてくれていました。
外壁に新小松石を使った、イギリスコテージ風のデザインだそうです。

旧古河邸の内部は、写真撮影禁止です。

私は大食堂に設けられた喫茶で、季節限定のバラのケーキと、バラの紅茶をいただきました。
天井には、桃やいちじくなどの果物の装飾があります。オレンジのシェードの電灯は、アップダウンできるように設計されているらしい。
優雅な空間で、優雅なケーキと紅茶を美味しくいただきました。

旧古河邸は、1階は洋風建築、2階は和風建築となっており、「洋と和の調和」を目指した設計がされています。

応接室は、壁紙や装飾にも薔薇がたくさん使われていて、乙女な感じの空間です。
撞球室には、ビリヤード台の脚を置くための大理石の土台が残っています。床に負担をかけないよう、この土台の下には、地面から煉瓦が積んであるらしい。

日本庭園

旧古河邸の庭園は、斜面になっています。谷田川沿い斜面に作られた庭園です。
一番高い所に洋館、斜面に洋風庭園、低地に日本庭園が配されています。
洋風庭園から階段を降りていくと、風景が一変。一気に和の世界になります。

心字池と、石橋と灯篭。石橋に使っている一枚の石は、どこから持ってきたのでしょう?灯篭の存在感もすごい。

この庭園を設計したのは、高名な庭師、小川治兵衛(1860~1933年)です。「近代日本庭園の先駆者」「水と石の魔術師」と称される方です。
心字池は、「心」の草書体を形どって作られています。この庭園は、池泉回遊式庭園という形式を取っています。前に見えるのは、雪見型灯篭です。

看板にはこんなことが。

水辺によく据えられ、その姿が水面に浮いて見える「浮見」と点灯時に灯が浮いてみえる「浮灯」が「雪見」に変化したとする見方がある。

雪見灯篭は、灯篭の種類の名前なんですね。

十五層塔や、泰平型灯篭など、いくつも灯篭がありました。灯篭の博物館!

茶室が見えました。ここで、お茶の体験ができるみたい。

前回の訪問で見逃した「枯滝(かれたき)」。雪見灯籠の真後ろにありました。
新・美の巨人たちの旧古河庭園特集で、小川治兵衛は「枯滝を見ながら、大滝の水の音を聞く」ように設計したと言っていたので、大滝を探すと、池の反対側にあって、水音も聞えました。

大滝です。全然迫力のある写真が撮れていませんが・・

「崩石積」の看板。この積み方が美しいのですね。難しい。

崩石積(くずれいしづみ)
・京都で発生した伝統的な石を垂直に積む工法
・石と石がかみ合って、くずれそうでくずれない姿が美しいとされる。当庭園においても、七代目小川治兵衛の力作となっている。

ただでさえ人が少ない雨の日本庭園の、もっと人がいない階段を上がっていくと、素敵な建物が。
旧古河邸の小さいやつ?壁の石は、同じもののよう。
看板がないので不思議に思いながら眺めました。

あとで調べると、「東京都公園協会」のHPに「非公開の書庫」として、下のように紹介されていました。

・明治43年、古河邸が築地にあった時に建てられ、西ヶ原本邸を構える際に移築された。
・耐震性の観点から通常公開は不可能だが、職員のガイド等で年に数回公開。
・孔雀のステンドグラス等がある。
・設計者は葛西萬司。父親が鉱山の専門家で古河財閥と深い関係があった。また、辰野金吾の教え子でもある。(辰野金吾は、ジョサイア・コンドルの弟子)

旧古河庭園 秋バラまとめ

旧古河庭園では、洋館の前に広がるバラ園で、よく手入れそたバラの花を楽しむことができます。庭園内の洋館や日本庭園も見ごたえありです。
私は旧古河庭園が大好きで、2024年には2回も秋バラを見に行きました。
旧古河庭園。おすすめですよ。

バラ園については、こんな記事も書いています。

●『生田緑地ばら苑で秋バラを見た!2024年開花情報・向ヶ丘遊園駅からのアクセスをご紹介』

生田緑地ばら苑で秋バラを見た!2024年開花情報・向ヶ丘遊園駅からのアクセスをご紹介 | 東京ひとりさんぽ 




タイトルとURLをコピーしました