東京・調布にある神代植物園の「つばき・さざんか園」を見に行きました。江戸ツバキ、肥後ツバキなど、250種類620本ものツバキが植えられており、12月~3月にかけて花を楽しむことができます。最盛期の3月には「椿ウィーク」が開催されます。
私は、2024年12月に訪問しました。
この記事では、神代植物園のつばき・さざんか園について
・見頃時期・花の種類
・アクセス
・見どころ
・周辺スポット 深大寺
などについてまとめました。
神代植物園のつばき・さざんか園の見頃時期
ツバキ・サザンカの見頃時期はとても長いです!
花の少ない時期に楽しませてくれるのがうれしいですね。
12月にはサザンカ・早咲きのツバキが見頃になります。最盛期の2~3月には多くのツバキが見頃になります。「椿ウィーク」が開催される3月には、最も多くの木が開花します。
神代植物公園のつばき・さざんか園には、約250品種のツバキと、約30品種のサザンカが植えられています。これだけ多種類ですから、12月から4月初旬の間でしたら、多い時期、少ない時期はあるものの、何種類かの木は美しく開花しています。
私が訪問した12月末は、サザンカの最盛期を過ぎ、ツバキの最盛期前と、決して花が多い時期ではありませんでしたが、「獅子頭(シシガシラ)」や「寒椿(カンツバキ)」のきれいな花に出会えました。
見頃を過ぎた木の中にもきれいに咲いている花があったり、つぼみが多い木の中にも咲き始めた花があったりと、とても空いてる園内でじっくりと楽しむことができました。
獅子頭(ししがしら)の鮮やかな赤が印象的でした。
「もう少し前はさぞかしきれいだっただろうな!」と思われるサザンカ。
「12月でこれだけ楽しめるのなら、3月はどんなだろう」と、3月にもう一度訪問しようと計画しています。
ツバキとサザンカの歴史や花の種類
ツバキとサザンカについては、神代植物公園のサイトで詳しく説明されています。とても興味深いので紹介します。
ツバキ・サザンカの歴史
ツバキ・サザンカの歴史については、このように書かれています。
・ツバキ属の植物は、東アジアから東南アジアの亜熱帯から温帯地方に分布している。日本には、ヤブツバキ、ユキツバキ、ユキバタツバキ、サザンカ、ヒメサザンカの5種が原生している。
・日本では、古くから、器具・燃料・椿油として利用されてきた。
・室町時代から茶の湯の「茶花」として用いられるようになり、江戸時代には園芸植物として、天皇・将軍から庶民にまで愛されるようになった。幕末には、西洋にも広まった。
・江戸時代に、さまざまな椿の品種が作られ、江戸城や大名屋敷に集められた。
・江戸時代末期に西洋の「プラントハンター」が日本を訪れたり、シーボルトが「冬のバラ」と紹介したことで、西洋でもツバキブームが起きた。フランスの小説『椿姫』もこのブームの影響を受けている。
ツバキ・サザンカは、日本にもともとある植物で、一大ブームを巻き起こしたのですね。今は、「桜の花見」とか「梅の花を見に」とかはあっても、「椿を見に行く」ってあまり聞かないような・・
もっと注目しなくちゃ。
ツバキ・サザンカの種類
ツバキ・サザンカの種類については、このように書かれています。
・現在、日本には2200品種、世界では6000品種以上が存在する。品種によって様々な花形、花弁の模様がある。
・神代植物公園のつばき・さざんか園には、約250品種のツバキと、約30品種のサザンカが植えられている。そのうち約100品種は江戸時代の文献に紹介されている。
ツバキとサザンカの見分け方
ツバキとサザンカの見分け方についても、書いてありました。
「花びら(花弁)や雄しべが合着しているのがツバキで、していないのがサザンカ」
これだけだと、よくわかりませんが、
「雄しべが筒状で、花が終わると花ごと落ちるのがツバキ」「雄しべが筒状ではなく、花が終わると花びら1枚ずつ落ちるのがサザンカ」とも書かれていました。
わかりやすい~これなら見分けられそうです。
サザンカの方が、芳香があるそうです。
神代植物公園へのアクセス
下の2つが、主なアクセス方法になります。
・京王線「調布駅」からバスで15分
・中央線「三鷹駅」からバスで20分
・中央線「吉祥寺駅」からバスで30分
「神代植物公園」または「神代植物公園前」下車。正門までは徒歩1分
調布駅からのアクセス
ここからは、私が撮った写真でご案内します。2024年12月26日午後、神代植物公園に行っった際に撮影しました。
私は、調布駅からバスに乗りました。
バスは空いていてのんびり座ることができました。神代植物公園近くまで来ると、窓の外も自然いっぱいで楽しめました。
「神代植物公園」でバスを降りました。停留所がとても広いのです。桜や紅葉のシーズンには込み合うのでしょう。バス停は神代植物公園正門の目の前です。
バスに乗って、快適に楽々と到着しました。
神代植物公園 つばき・さざんか園 見どころ
私の撮った写真でご案内します。園内はとても広大です。まずは正門~つばき・さざんか園までの様子です。
入場券を購入して、神代植物公園に入ります。お正月のコンサートや植物展の案内が出ていました。
「神代植物公園」のパンフレットと、「神代花だより」のチラシをもらいました。
園内はかなり広いので、パンフレットの園内マップが役立ちます・
「神代花だより」も季節の見どころを紹介しているので、目的の花以外にも発見があっておすすめです。
「神代植物公園」のパンフレットを見ると、神代植物公園の概要が書かれていました。
・神代植物公園は、もともとは、東京の街路樹などを育てるための苗圃だった。
・戦後になって、神代緑地として公開された。
・昭和36年に神代植物公園と名称を改め、都内唯一の植物公園として開園。
・4800種類、10万本・株の植物が、植物の種類ごとに30ブロックに分かれて植えられている、
・古くからの日本の園芸植物の保存や、園芸についてのイベント・展示会を開催している。
つばき・さざんか園は、正門から数百mの距離です。
「大温室」を通り過ぎます。こちらには、前に入ったことがあります。珍しい熱帯の植物があつめられ、冬でも鮮やかな花が咲いています。冬の散歩にはおすすめの場所ですが、今回は先を急ぎました。
ばら園の中の噴水です。神代植物公園は、ばらで大変有名です。
ばらの花はつい最近まで咲いていたようですが、さすがにドライフラワーになっていました。冬の暖かい日差しの中。気持ちよく歩いていきます。
来園者はぼちぼちすれ違う程度で、のんびりした雰囲気が漂っていました。
雑木林の中にはせせらぎもあり。向こう側は芝生広場になっています。
雑木林です。十二月最終週ですが、まだ紅葉が美しいモミジが残っていました。神代植物公園にはかえで園があるので、11月から12月初旬にかけては、バラ園と紅葉を楽しめたかと思います。
神代小橋を渡ります。園内に川が流れているんですね。橋を渡れば、つばき・さざんか園です。
つばき・さざんか園にやってきました。正門からは数百m歩きましたが、噴水や雑木林など変化に富む景色を楽しめばあっという間です。
入口付近のサザンカはだいぶ終盤な感じでした。
可憐な白い花は「白侘助(シロワビスケ)」
近寄ってみるとこんな感じ。
ワビスケ(侘助)は、茶人千利休が好んだ花としても有名です。半ばまでしか開かない「筒咲き」であることと、おしべが退化して花粉がなくて結実しないのが特徴。中国産の唐つばきの流れをくんでいると考えられているそうです。
こちらのつばき・さざんか園は、木の近くまでこうやって近づけるのです。まだ咲いていないツバキがたくさん。「3月にもう一度来なくては」と思わせる眺めです。
神代都鳥(ジンダイミヤコドリ)はつばき園内でや、神代桃錦(ジンダイモモニシキ)は園内のバックヤードで見いだされた品種です。こちらも見頃は3月から4月です。
元気に咲いているのは「乙女ザザンカ」
たしかに乙女みたいですね。とても器量がよいです。
ここにも白くて大きな花が咲いている!
「玉芙蓉」って言う名前。花びらがヒラヒラと豪華です。
こちらも最盛期なのは「獅子頭(ししがしら)」。ずいぶんゴッツイ名前がつけられたものです。
通路に沿って何本か咲いていたのが「寒椿(カンツバキ)」。
調べてみたら、寒椿は、花弁と雄しべがくっついているツバキの性質と、花弁が1枚ずつ散るサザンカの性質を併せ持つ花のようです。さらに調べると、乙女サザンカ、玉芙蓉、獅子頭もカンツバキの仲間らしいです。花の種類の話は難しい!
神代植物公園では、3月に「椿ウィーク」が開催されます。この時期には、椿が美しく咲き誇るそうです。展示会やガイドツアーなどもあるそうです。この時期にもう一度来たいな、と思っています。
つばき・さざんか園に近い「深大寺門」から帰ります。
深大寺
神代植物公園に来たら、一緒に回りたいお薦めの場所は、「深大寺」です。
「深大寺門」を出ると、お向かいはもう深大寺です。
傾斜地にある深大寺。神代植物公園から入ると、眺めがいいです。調布駅から数キロとは思えない森の中です。
曲がりくねった階段を下りていきます。石垣が立派!
深大寺は、お正月を迎える準備中でした。初詣には多くの人が訪れます。
深大寺は、美味しい湧き水を使った蕎麦で知られます。蕎麦屋さんが何軒もあります。
私はごまあんのお団子をいただきました!
深大寺は歴史のある大きなお寺です。ゆっくりお参りしたり、蕎麦やお饅頭・団子などの楽しみもたくさん。深大寺→神代植物公園というコースもおすすめです。
「深大寺」バス停からは、調布駅・吉祥寺駅・三鷹駅へのバスが出ています。
神代植物公園 混雑と対策
12月に訪れた神代植物公園は、すれ違う人も時々で、混雑とは無縁でした。
混雑が心配なのは、花や紅葉、深大寺の初詣などのシーズンのバス便です。
実は、深大寺バス停は、調布駅から1.5キロほど。気候がよくて元気があれば歩けます!
おすすめのコースは、調布駅→天神通り商店会→布多天神社→深大にぎわいの里調布卸売センター→深大寺です。
天神通り商店街では、調布と縁の深い水木しげるさん作「ゲゲゲの鬼太郎」モニュメントを見ることができます。
布田天神社は、多摩地区有数の古い神社。梅の花が有名です。
深大にぎわいの里調布卸売センターは、地元の野菜などを売っています。最近できた飲食店も多くはいり、一休みにおすすめです。
深大寺の手前まで来ると、坂道を上りますが、景色もよい道なのでひとがんばり。
バラエティーに富んだ楽しい散歩コースです。
神代植物園のつばき・さざんか園まとめ
東京・調布にある神代植物園のつばき・さざんか園についてまとめてみました。
250種類620本ものツバキが植えられており、12月~3月にかけて花を楽しむことができます。最盛期の3月には「椿ウィーク」が開催されます。
私が見に行った12月末にも、何種類かの花が盛りをむかえていて、楽しみむことができました。椿やザザンカが、日本で、世界で一大ブームを起こした花だったことも知りました。「椿ウィーク」が開催される3月にもう一度訪問して、たくさんの椿を見てみようと思います。
神代植物園のつばき・さざんか園おすすめです!