東京・葛飾区にある堀切菖蒲園に行ってきました。
約200種・6000株もの花菖蒲が咲き誇ります。どこから見ても美しい菖蒲園には植え方に秘密が!
江戸時代から続く花菖蒲の名所で、戦前に作出された「江戸古花」が多く栽培されます。菖蒲の歴史についても展示で紹介されています。
2025年度も葛飾菖蒲まつりが開催され、堀切菖蒲園と都立水元公園で様々なイベントが行われます。

この記事では、堀切菖蒲園の菖蒲について
・見頃時期
・アクセス
・見どころ
・近隣情報
などについてまとめました。
堀切菖蒲園の菖蒲 見頃時期・開花情報
葛飾区観光ポータルサイトでは、堀切菖蒲園と水元公園の菖蒲の開花情報を発信しています。開花時期は、写真とともに情報が更新されていますので、おでかけ前にぜひごらんください。
5月12日
一番花が開花しました。
5月26日
一割弱の開花状況。少し気温が低い状況が続いているため、開花が少し遅れている。きれいに花は咲いてきているので、来週は見頃になる予定。
6月2日
かなり開花した様子の写真が掲載されています。
6月5日
見頃を迎え始めました。(六分咲き程度)
この先天気が良く暑くなれば、土日には一番の見頃を迎えるでしょう。
6月9日
ほぼ咲きそろい満開となっております。
一週間程度は見頃が続く見込みです。(令和7年6月9日現在)
6月13日(毎日新聞デジタル)
今年は例年に比べて春から気温が上がらず、開花が少し遅れたが、生育は順調。20日ごろまで見ごろが続くという。
6月13日(毎日新聞デジタル)
今年は例年に比べて春から気温が上がらず、開花が少し遅れたが、生育は順調。20日ごろまで見ごろが続くという。
6月19日(x 旧ツイッター)
まだ咲いているという投稿と、終盤という投稿あり。
葛飾区役所のホームページには、
「例年では5月中旬頃に一番花が開花し、6月中旬までが見頃となっています。
開花状況については下記に問い合わせください」と書いてあります。電話で問い合わせOKなのですね。
堀切菖蒲園(管理事務所)
03-3697-5237
都立水元公園(水元公園サービスセンター)
03-3607-8321
私は、2025年6月9日(月)、朝8時の開園直後に訪問。満開の菖蒲を、空いている状態で満喫しました。
堀切菖蒲園へのアクセス
堀切菖蒲園へのアクセスは次のようになります。
・京成電鉄「堀切菖蒲園」駅 徒歩約10分
堀切菖蒲園駅からのアクセス

堀切菖蒲園駅から堀切菖蒲園までのルートをご案内します。
※写真は2022年撮影

堀切菖蒲園駅のホームから菖蒲祭りがはじまっていました。


堀切菖蒲園駅からは、一番街商店街を歩きます。

大通りを横切って、遊歩道へ。

大きな看板にしたがって、歩いて行きます。

交番の近くにあるのが「菖蒲七福神」。大正時代に埋め立てらた「毛無池」に祀られていた弁財天を中心として、近年七福神像が作られたそうです。

遊歩道は、花が美しい。通勤で堀切菖蒲園に急ぐ人とすれ違います。

このあたりは、もともと田畑が広がり、用水路が流れていました。今は埋め立てられましたが、そのあとがくねくねした道になり、橋の名前の石碑も多い町です。
途中で「菖蒲園通り商和会」を横切ります。



堀切菖蒲園の手前には、紫陽花が多く植えられて、美しい!

「流れで犬を洗わないでください」の看板が!

高速道路が見えれば、堀切菖蒲園はすぐそこです。

着きました。花の咲く遊歩道を歩きますし、看板もしっかりあるので、わかりやすかったです。
堀切菖蒲園の見どころ

私が撮った写真で、堀切菖蒲園駅の見どころをご案内します。

2025年6月9日朝8時。開園とほぼ同時に、堀切菖蒲園に着きました。

入口近くにはこのような看板がありました。

もう一つ看板が。こちらには大事な情報がありました。
・堀切菖蒲園では、江戸タイプを中心に、伊勢系・肥後系・長井系・米国系を栽培。
・植え付けはランダムで。一番前の花のみ看板がついている。
・13番・14番圃場に菖翁花が栽培、10番・12番圃場では、江戸系以外を集めて栽培。
私はいくつかの菖蒲園を訪ねてみて、「堀切菖蒲園は特別に眺めが素敵」と感じていました。
「家庭画報.com」2020.5.18の記事にもランダム植えについて詳しく書かれていました。同じ品種が1列に並んだ「列植え」ではなく、異なる品種が入り交じった「ランダム植え」。14の圃場のどこに何の品種を配置したかを、乱数表のような表に記録して管理することで、同じ品種が隣り合わないように工夫し、色や草丈についても配慮しているのだそう。

満開の堀切菖蒲園ですが、朝8時はこんなに空いています。園内にいたのは10人くらいではないでしょうか?

まずは、菖翁花が栽培されている圃場にやってきました


堀切地区と堀切園の菖蒲の歴史は、下の通りです。
・江戸時代の後期に旗本・松平左金吾定朝(菖翁とも呼ばれた)が60年に亘って花菖蒲を改良し、新品種を作りだした。菖翁により作出された花を「菖翁花」と呼ぶ。
・農家で後の小高園の祖となる「伊左衛門家」が花菖蒲の培養や繁殖を図った。伊左衛門は、菖翁から、「宇宙」「立田川」「月下の波」などの品種を譲り受けた。これらの品種は、後に他の菖蒲園に広まった。
・江戸時代の末期には、小高園が菖蒲園として開園。
・明治にはいり、武蔵園、吉野園、堀切園(堀切菖蒲園の前身)、観花園などたくさんの菖蒲園ができた。このあたりは江戸・東京から菖蒲見物に来る観光地だった。
・戦時中に菖蒲園は次々水田化された。唯一復興したのが、花を足立区に疎開させていた堀切菖蒲園。
・堀切園の一部を東京都が入手し、昭和35年に都立公園として開園。昭和50年に葛飾区に移管。
このような歴史を持つ堀切菖蒲園では、戦前に作出された「江戸古花」を多く栽培しています。約200種のうちの半数近くが江戸古花です。また「菖翁」の名を受け継ぐ花菖蒲が12種栽培されています。

江戸系以外が多く栽培されている10番・12番圃場にやってきました。

看板には肥後系と書いてある菖蒲が多い一画です。花瓶にさすことが多いという肥後系の菖蒲は、背が低めで華やかです。

長井系と米国系が並ぶ一画です。

伊勢系の「新清滝」と。ここにも米国系「ステップルドリップス」

こちらは、立入禁止のバックヤード。

江戸系の圃場の見事な眺め。高速道路が背景に入ってしまいますが・・

水路の周りも涼し気で美しい眺めです。
2025葛飾菖蒲まつり
次のように行われます。
【開催期間】
令和7年5月26日(月曜日)から6月15日(日曜日)まで
【会場】
堀切菖蒲園(堀切水辺公園)、都立水元公園
【主催】
葛飾菖蒲まつり中央実行委員会・堀切かつしか菖蒲まつり運営協議会・水元公園葛飾菖蒲まつり実行委員会
【かつしか菖蒲めぐりバス】
開催期間中の土曜日・日曜日には、両会場と柴又帝釈天・金町駅・亀有駅を結ぶ、かつしか菖蒲めぐりバスが運行されます。
【その他】
各会場のイベント情報、かつしか菖蒲めぐりバスの時刻表や停留所の地図については、以下をご覧ください。
堀切菖蒲園 近隣スポット
堀切水辺公園
堀切菖蒲園から10分少々、綾瀬川を渡って荒川河川敷に出ると、「堀切水辺公園」へ。ここでも花菖蒲を見ることができます。
中央商店街
堀切菖蒲園駅近くの「中央商店街」は、ラーメン屋・中華料理屋が多い一画。餃子やラーメン、チャーハンなどの店が並びます。
おにぎりの店「鈴屋」の赤いおにぎり「ルビー」。気になりながら買わなかったのが心残り。次に訪問したら、必ず食べようと思っています。

中央通りから裏に入った道もよい感じ。全体にお散歩に向いている街です。
堀切菖蒲園の菖蒲 まとめ
東京・葛飾区にある堀切菖蒲園に行ってきました。
約200種・6000株もの花菖蒲が咲き誇ります。どこから見ても美しい菖蒲園には植え方に秘密が!
江戸時代から続く花菖蒲の名所で、戦前に作出された「江戸古花」が多く栽培されます。菖蒲の歴史についても展示で紹介されています。
2025年度も葛飾菖蒲まつりが開催され、堀切菖蒲園と都立水元公園で様々なイベントが行われます。
堀切菖蒲園駅周辺はくねくねした道と商店街で、散歩に向いています。
堀切菖蒲園、おすすめです!