幻の梨・稲城を手に入れた!2024年の直売所マップ・アクセス・値段をご紹介

イベント散歩

東京で有数の梨の産地 稲城市で、幻の梨「稲城」、「新高」「清玉(せいぎょく)」を手に入れました。

2024年9月の2日間、稲城の直売所をめぐりました。
この記事では、稲城梨の販売時期、直売所で梨を買った体験記を書いていきます。

これから稲城の梨を買いに行く方に、読んでいただきたい記事です。

稲城梨の販売時期と種類、おすすめの時間帯は?

稲城市のホームページに、品種と収穫時期の情報が載っています。

・多摩:8月中旬

・幸水:8月中旬~8月下旬

・稲城:8月下旬~9月上旬

・清玉(せいぎょく):8月下旬~9月中旬

・二十世紀:9月上旬~9月下旬

・豊水:9月中旬~9月下旬

・あきづき:9月中旬~9月下旬

・新高(にいたか):9月下旬~10月上旬

稲城市の梨直売所は、ほとんどのところが、家族で経営している小規模なものです。さらに、稲城市の梨の人気は高く、直売所によって扱う品種も違うので「売り切れたので終了」「今日はお休み」の貼り紙もよく見かけます

出来るだけ事前に情報を調べて、特に週末は、早めの時間に訪れるのがお薦めです。

稲城市の梨直売所へのアクセスは?

稲城市の梨の直売所は、稲城市の広範囲に点在しています。
電車でのアクセスは、南武線の矢野口駅、稲城長沼駅、京王相模原線の京王よみうりランド駅、稲城駅です。多くの直売所は、この4駅の四角形の中となります。

直売所は、遠いところだと、駅から1kmくらい歩きます。
車でアクセスする方も多いようですが、稲城市ホームページには、路上駐車しないよう、お願いが出ています。

駅から散歩を楽しみながら歩くか、駐車場に車を停めて訪ねましょう。

稲城市の梨直売所マップや情報は?

稲城市ホームページに、農産物直売所マップが掲載されています。地図が載っているので便利です。ただし、2016年に作成したものなので(令和6年9月3日現在)、新しい情報を確認してから出かけた方がいいかもしれません。

稲城市ホームページには、稲城の梨生産組合公式WEBサイトも紹介されています。こちらのサイトは、各直売所が写真付きで紹介されていて、直売所のことを知ることができます。

いなぎ発信基地ペアテラスで、稲城梨情報をもらおう!

稲城長沼駅前にあるいなぎ発信基地ペアテラス は、稲城市の観光拠点です。
梨そのものや、梨を使ったスイーツや加工品なども販売しています。

9月初旬に行った時は、梨は売り切れでしたが、梨のゼリーを買うことができました。


地図やパンフレット配布や、スポットのご紹介など、稲城の観光情報をまるごと発信する施設なので、地図をもらったり、梨の最新情報を手に入れることができます。

梨の直売所について聞いてみたら、稲城市ホームページの農産物直売所マップを印刷したものをいただくことができました。今は廃業してしまった直売所を線で消してある、最新版です!

梨の直売所を目指す前に、いなぎ発信基地ペアテラスで最新情報を得るのは、大変おすすめです。

ホームページがある梨直売所

ホームページがある直売所は、販売しているものの様子がわかって、安心ですね。
いくつかご紹介します。

・上原園

JR南武線「矢野口」駅または、「稲城長沼」駅から徒歩15分。駐車場が、ぶどう棚下に台・家庭に4台。梨とぶどうを販売。

・清玉園

JR南武線「稲城長沼」駅より徒歩7分、京王相模原線「稲城」駅より徒歩10分、駐車場15台。梨狩りもあり。「多摩川梨発祥之地」の碑が建っている。

・中道園

Facebookあり。京王相模原線「読売ランド」駅より徒歩12分。南武線「矢野口」駅より徒歩19分。駐輪場あり。車一方通行。梨や、ジャムなどの販売。

・松乃園

京王相模原線「よみうりランド駅」から徒歩約6分、JR南武線「矢野口駅」から徒歩約15分
梨・ぶどうを販売。

私は、上にあげた4つの直売所を、2日に分けて訪ねてみました。行ってみて初めて様子がわかったこともたくさんありました!

「幻の梨・稲城」を、松乃園の直売所で手に入れた(9月3日)

私が梨を買いに出かけたのは、2024年9月3日火曜日の昼すぎ。

これまでも、幻の梨・稲城を手に入れようと、トライしたことがあるのですが、出回る時期は短く、あっという間に売れてしまうらしく、タイミングが合いませんでした。

雨が降ったり止んだりのこんな平日なら、梨も買いやすいかと、やってきました。

JR南武線の矢野口駅を出ると、稲城市のシンボル「なしのすけ」が立っていました。梨は稲城のシンボルみたいです。

駅のロータリーを抜けると、府中街道に出ます。府中街道を左折します。

すぐに、鶴川街道と交差する矢野口交差点に出ます。右に曲がり、鶴川街道を進みます。

右側に、直売所が見えてきました。梨とぶどうの販売時期には、市内のあちこちに「梨」「ぶどう」の旗が立っています。
この直売所では、シャインマスカットと梨が売っていました。お客さんが入れ替わり、立ち替わり買っていきます。シャインマスカットの大きいのが1000円ちょっとで、魅力的。

鶴川街道と斜めに交差する、京王よみうりランドの方へ行く道に入ります。

松乃園が見えてきました。とても大きな農園で、「梨ワインアイス」の看板が出ています。

この直売所で、幻の梨・稲城が、なんと3つ1,500円で売られていました。この梨で、この値段は安い。どんどん売れていくのをみて、私もえいっと1袋購入しました。

梨の袋がめちゃくちゃ重い。
今日は、少し散歩しようと思っていたけれど、この袋を持ったら、家に直帰するしかない程のずっしり感でした。

お客さんがとぎれた間に、お店の方に聞いてみました。

幻の梨・稲城は、8月後半から、9月の1週くらいまでが収穫期で、今年はそろそろ終わりだそうです。そのあとには、品種が違う梨を売るそうです。
松乃園では、形のそろった梨は、宅配や予約で売れてしまい、直売所で売っているのは、形が悪かったり。そのかわり、値段は安くしているとのことでした。
私が買った袋も3つの大きさはバラバラ。でも、家で食べるなら、全く問題ありません。

家に帰って、松乃園のホームページを見るとこんなことが!

・松乃園の現在の当主は、専業農家の17代目。
・先祖は、大丸用水の開削にも関わった。
・梨は明治19年に「矢野口梨有志組合」が発足した時から発起人の一人として、13代目が参加。ブドウも明治の後期より栽培。
・明治時代に作られた土蔵を改築して、休憩所に改装。有乃実茶屋(ありのみちゃや)として、稲城の梨ワインアイスを販売している。
・梨の袋掛け体験、収穫アルバイト、援農ボランテイアなどを募集している。
・「稲城」の何代にもわたって真面目に生きてきた人々の農耕文化を、美味しい梨やぶどうの中に、この「ほのかな文化の香り」をどう取り入れるか!これを当園の栽培目標としています。

松乃園の写真に写っていた蔵、気になっていたのです。明治の蔵を改装していたんだ。
歴史もあって、稲城も売っている松乃園、来年も時期を逃さず来てみたいです。アイスクリームも食べに行かないと。

私は、自分の都合があって、矢野口駅から歩きましたが、実は京王読売ランド駅が最寄りです。
松乃園は、矢野口駅から15分、京王読売ランド駅から6分です。

矢野口駅への帰り道にも、たくさんの梨畑。
梨畑には、なぜか青いネットがかかっていることが多いです。
たくさんの梨に、袋がかかっています。

家に帰ってきて、梨の記念撮影。(大きさの参考のためにベビーチーズを横においています)
一番大きい梨を、半分に切っていただきます。
甘味が強くて、水気たっぷりで、美味しい!
やっと、幻の梨を食べることができました。

私は一人暮らしなので、「朝ごはんが梨」みたいなことになりましたが、美味しいのでOKです。

矢野口駅北側~稲城長沼駅北側の直売所 上原園の新高(9月14日)

2024年9月14日土曜日午前中、再び直売所めぐりに出かけました。この日は、9月なのに気温が33度快晴。今日もおいしい梨に出会えるでしょうか。

南武線の矢野口駅北側です。
矢野口駅には、垂れ幕はあるけれど、パンフレットや地図は置いてありません。

矢野口駅から延びる「いちょう並木通り」は、直売所が多い通りです。


矢野口駅から500mくらい歩くと、「押カネイ園」「押義園」があって、梨の旗が出ていました。
「幸水」「新高(にいたか)」などが多く売られていました。
ちなみに、このあたりの地名は「押立(おしだて)」です。多くの農園の名前に「押」の字がついています。


車の通り沿いなので、車で来る人が多く、直売所も専用駐車場を用意しているようでした。

老夫婦と青年とか、ご家族でやっていそうな直売所が多かったです。
袋の梨を買っていくひともあれば、伝票を書いて発送している人もいました。

さらに「いちょう並木通り」を進んで、四小通りとの交差点付近にも直売所が3軒。「葉月園」では、ぶどうが多く売られていました。横にある農園も立派です。葉月園のあたりが、「矢野口駅」「稲城長沼駅」の中間あたりになります。どちらの駅からも700m~800mというところでしょうか?暑ささえなければ、丁度よい距離です!

この通り沿いの直売所は、はじめてでも場所がわかりやすく、固まってある数軒のお店を見ることができるのがいいですね。

「いちょう並木通り」から北へ。上原園の直売所を目指します。現役の水路が多くあります。

この通りは、「葎草橋(りっそうばし)通り」といいます。昔は「渡船場(とせんば)道」と呼ばれて、多摩川の渡しに通じる重要な道でした。左には立派な造りの農家がありました。

上原園です。お店の中には、何人かの人が作業していて、販売している品種もなし数種類、ぶどうも何種類かと多かったです。きれいな看板もついていて、勢いがあるお店です。
大きくて傷のない梨だと一つ数百円以上、少し安い梨だと数個で1500円~2000円くらいで袋や、箱に入っていました。

ファミリーのお客さんが何組か車で来ていました。梨狩りについて尋ねている人がいましたが、今年はしないそうです。

私は、1個売りの立派な新高(にいだか)を買いました。「幻の梨・稲城」ほどではないけれど、大きな梨です。買う時に、お店の人が計量して値段を出してくれます。待つ間、ちょっとドキドキ。私の梨は700円でした。

発送を頼む方もいて、その場で伝票を書いていました。

活気のある直売所で、いろいろな種類の梨を見て買えるのがいいな、と思いました。
昔からある道や遺跡もあるので、私のようなお散歩好きにもおすすめの直売所です。

帰りは、すぐ近くにある史跡「孝子長五郎の墓」に寄り道。東京都教育員会の説明書きが出ています。

・長五郎1690年に、押立村に生まれた。幼い頃に父を失ったが、母親を助けて健気に頑張る「孝行少年」として知られていた。
・1741年、大岡越前守忠相から、親孝行のほうびとして銀子20枚と田7反歩が与えられた。この褒章は、享保の改革の、農村への褒章政策の一環と考えれられる。
・長五郎は与えられた土地をもとに田地2町を開墾した。
・その田地は現在でも『孝子面』と呼ばれている。

「孝子面」を含め、このあたり、稲城市の秘境といってもいいのではないかと思っています。

稲城長沼駅までは、再び葎草橋(りっそうばし)通りを歩きます。途中大きな道を渡りますが、道はつながっています。

通りの名前になっている再び葎草橋(りっそうばし)で大丸用水(おおまるようすい)を渡ります。

畑や旧家が残ります。駐在所があるのも気に入っています。なぜここだけ駐在所なのでしょう?

道の交差点にあるさらやは古くからの店で、カフェも併設しています。

稲城長沼駅近くのブーランジェリー道は、小さいけれど、美味しいと評判のベーカリーです。

稲城長沼駅に着きました。線路下には、不定期ですが、ベーグルやコーヒーなどのチャレンジショップが出ています。稲城梨情報をもらえる「稲城ペアテラス」は駅前にあります。

稲城市役所付近~京王よみうりランド駅の直売所 清玉園(9月14日)

次は、稲城長沼駅から、「清玉園」を目指します。
清玉園は、稲城梨発祥の地であり、「稲城ペアテラス」の方が「この辺で、梨狩りができるの清玉園ですね」と言っていたので、見に行こうと思います。

府中街道を東に歩いて、市役所通りに入ります。

市役所通りといっても、かなり農園多め自然いっぱいの通りです。前方には、よみうりランドなどがある丘陵が見えています。

少し歩くと「清玉園」につきました。稲城長沼駅から、500mくらいです。
「稲城梨は終わりました」の貼り紙に、お休みかと思いましたが、お客さんがいそうなので
はいってみます。

ここは大きな農家の敷地内で、販売や梨狩りをしているようで、ゆったりしています。

販売している梨を聞くと、「清玉(せいぎょく)」ということでした。清玉園でできた梨だというので、喜んで買うことに。「傷ありは安いですよ」と言われたので、傷有り梨を1個買いました。
今回も梨が計られて、値段がはじき出されます。350円でした。安い!

梨は、大きさや形や傷で、値段が変わるんだなあ、と実感。

上の写真が買った梨です。青みがかった梨です。稲城や新高(にいたか)ほどではないけれど、スーパーの梨よりはだいぶ大きいです。

家で食べた「清玉(せいぎょく)」はとても美味しかった。
私が子どものころは、茶色い「長十郎」が昔の梨で、青い「二十世紀」が新しい梨だったのです。幸水などが出てきて青い梨はすっかり見かけなくなってしまい・・
「清玉(せいぎょく)」のさわやかな酸味のある味は、二十世紀を思い出しました。

何組かの家族が、かごを持って梨狩りから帰ってきました。店の方が、梨一つ一つの重さを計っていたので、代金も梨の重さ次第なのでしょう。清玉園は、梨狩りのできる貴重な農園です。

清玉園から市役所通りを少し歩くと、鶴川街道にぶつかります。
すぐ近くが稲城市役所です。

直進すると、三沢川沿いに出ます。こんな猛暑の日には、三沢川沿いの木陰がありがたい!

三沢川沿いに歩いていきます。ホームページを持っている「中道園」を目指します。

中道園は大きな看板を出していました。

農園の周りを回り込むと、お休みでした。
しかしこの農園は、車の通る道からも離れていて、落ち着いて買い物ができそうです。


お休みだけれど、自動販売機は営業中。今日見て回った中でも値段が安めでした。「あきづき」が5個で1200円くらい。

しかし、一人暮らしの私は、ここまでで買った梨2つで丁度いいので、今回は見るだけにしました。
中道園の周りにも、いくつか直売所がありそうで、旗が見えていました。
京王線の読売ランド駅から、700mくらいの距離になります。

また、三沢川沿いを歩いていきます。春には桜の名所です。

三沢川沿いにショッピングセンターアメリアがあります。フードコートやおいしいベーカリーがあるので、休憩におすすめです。

アメリアまでくれば、京王よみうりランド駅まではもう一息です。
三沢川沿いの直売所は、読売ランド駅から三沢川沿いの木陰を歩いて行けるので、暑い日におすすめです。中道園は、値段もやさしそうなので、開園している日に訪ねてみたいものです。

稲城市の梨スイーツ

地元の菓子店が、稲城梨のスイーツを作っています。

矢野口の和菓子店三好が、梨のゼリーを販売しています。

同じく矢野口の洋菓子店だいちとくるみは、梨のパウンドケーキと、幻の梨・稲城を使ったケーキ丸ごと稲城を販売しています。
最近食べたのですが、写真を撮らなかったのが残念。

ほぼ梨なのですが、中の方にカステラ的なもがはいっていて、それが梨にマッチしている、季節限定、稲城限定のスイーツです。

稲城の梨の歴史

稲城の梨生産組合公式WEBサイトに、稲城の梨の歴史が書かれています。

・梨栽培の始まりを伝える古い記録はない。

・元禄年間に、長沼村の代官増岡平右衛門と川島佐治右衛門の二人が、公用で山城国に行った帰りに、「淡雪」という梨の苗を持ち帰り、村内に植えたのが始まりとされている。
・始まりそされている木は、明治22年まで東長沼の清玉園の前庭にあり、清玉園には「多摩川梨発祥之地」の碑が立っている。

・大正~昭和初期に栽培面積が増えたが、戦争中は減少。昭和30年代にはもぎとりの観光農園や、直売方式の販売が増えた。

・農家戸数、栽培面積は減少したが、宅配による全国発送が盛んになった。

まとめ

この記事では、稲城梨の直売所、稲城梨の販売時期、直売所で梨を買った体験記などについて書きました。

梨の直売所を2日に分けて訪ねてみましたが、直売所によって売っている品種も違いますし、訪れる時期や時間によっても買えるものが異なるのがわかりました。梨の値段も、品種や大きさや傷などいろいろな要因で大きく変わることも実感。エリアが広いので、徒歩の場合は、「買えばよかった」と思っても元にもどるのが大変でした。

私がおすすめするコツは次のとおりです。
①直売所マップをホームページや、稲城ペアテラスで手に入れる。
➁大きな直売所のホームページやエックス(旧ツイッター)でできるだけ最新情報を手に入れる。
③できれば午前中に余裕を持ってでかけ、お目当ての直売所がやってなかったら次に行く。
④気になったものは買ってしまおう!

ぜひ、稲城で梨のお買い物や散歩を、楽しんでいただければと思います。

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